夏に、伸びて絡んで、またすぐ伸びる!
・ヤブカラシ
のさばってはびこるから「藪枯らし」で、貧乏くさいから「貧乏葛」。 地下茎が太くなるとツルが何度も伸びてきて、巻きひげでいろいろに絡む、すごいやつ。 5枚の複葉が特徴で茎は四角っぽい。 意外と花は小さいがかわいいもので、花後にピンクの花盤(カバン)がみられる。
・ヒルガオ 白い地下茎と茎で広がり、絡まる。すぐに切れやすいが、根まで取れないので、また伸びてくる。1日にいろんな顔があるもので、アサガオにユウガオというのがある。(ヨルガオというのは聞いたことがないけど。)ヒルガオのツルは右巻といわれる。
≪右巻きと左巻き≫
右巻きと左巻きの言い方には以前からいろんな説があったようです。時計回りを右巻きということは良い。しかしツルの伸び形を上から見るのと下からでは逆になるし、幹に右手左手を当てる、その時の親指の向き?となる分かりづらい。Z巻きが右巻きと言ってもZは上から書くし、Sも上から書く。”根の方の下からみて伸びる先に時計回りが右巻き”と覚えるのが分り易いと思う。ご参考に、ヤマフジは右巻きで、カピタンもこの仲間。花が長いノダフジは左巻きとなる。一般に古い解説書では逆の説明を見かける。カタツムリは中心から渦を見る。ネジは差し込む回し方で右巻きと言っているようです。
・ヘクソカズラ ひどい名前で、葉を揉んだりすると臭いから「屁糞」で、そこまで臭くはないと思う。 花の形がお灸に似ているので「ヤイトバナ」ともいうが、こちらが呼びやすい。 果実は茶色の小さい粒で見分けやすい。茎の元の方は太く硬くなり、柔軟なので切れにくく、抜きにくい。
・ヤマノイモ 山の芋 なんと雌雄異株で、雄花は立ち上がり、雌花は垂れさがる。(雄が立つのは自然界のルールなのかな) 山中で立派に育つとそのイモはいわゆる「ジネンジョ」(自然薯)、街中では頑張って掘っても食べものにはならない。種は3枚の翼状で、茎のところところに「ムカゴ」でできる。これも食用だが、おいしくは思えなかった。
・クズ 葛
葉は大きな三枚葉で、ツルがどんどん伸びで低い木は覆ってしまう。マメ科で秋に赤く蝶形の花をつける。この根から作ったのが本来のくず粉だそうで、今は小麦が代用されている。風邪のひき初めには漢方薬「葛根湯」がよく効きます。
・アイビー(ヘデラ・ヘリックス)
公園などに地被としてよく利用されています。ふちに白い線が入った葉をつけるツタ。ウコギ科ヘデラ属の常緑樹。正式にはヘデラ・ヘリックスで、和名は西洋キヅタ。フユヅタともいう。丈夫でよく伸びる。
葉が大きいのはヘデラ・カナリエンシス、オカメヅタともいう。確かにおかめの面のようで。
単にツタというと壁にはりついたあれで、古いが「♪蔦のからまるチャペルで・・・・・♪」 ブドウ科ツタ属で落葉樹。ナツヅタともいいます。夏に小さく地味な花をつけ、秋にブドウに似た黒い実になる。紅葉がきれいです。
≪ ツタ(蔦)とツル(蔓)≫
一緒に考えてしまいますが、次のように分類できるそうです。
ツタはブドウ科ツタ属の総称で、まきひげの先端が吸盤になり、壁などに張り付く。「伝う」からきたとか。ツルにはいろいろある。①茎が他のものに巻き付く;アサガオ、フジなど ②巻きひげが絡みつく;キュウリ ブドウなど ③茎からトゲを出しひっかける;ノイバラなど ④茎からの根や吸盤で付着する;ポトス ツタなど