千葉の低木

きめさわの千葉の草木

観察しやすく、味わいある

 オウバイ 黄梅

2月ある家の庭から垂れ下がり、黄色い花が咲いていました。モクセイ科ソシン属。 白梅紅梅が見られ始めていますが、春到来をいち早く主張してる。花弁が梅に似るが、梅ではない。

*梅が咲く ロウバイオウバイ シャリンバイ


• トベラ

赤い実が熟すとべとべとになり、匂う。枝を魔除けに扉のかんぬきに使ったので。トビラが訛った!丈夫で潮風にも強く、刈込ににも耐えるので生垣に使われる。

• シュロ 棕櫚
ヤシ科シュロ属 葉は掌状、葉の先が折れて垂れる。 幹に巻き付いたモジャモジャはシュロ縄の材料。実を鳥が運んで広がり、至る所で見られる。雌雄別株。トウジュロは葉が少し小さく 葉先は垂れない

 ビロウ ビロウ属。葉は掌状で分岐が多く、葉の先がより折れ曲がる。海岸に多く、高木になる。

 シュロチク 棕櫚竹 カンノンチク属

 葉は掌状に深く裂ける。観賞用の利用が多い。

 カンオンチク 観音竹 カンノンチク属

 葉はシュロチクより幅が広く、縦のひだが目立つ。光沢があり、表面が膨れる。観賞用に見かける。沖縄に行った時、「観音寺」で日本のカンオンチク発祥の地との説明があった。

ワシントンヤシモドキ

ワシントンヤシと思っていたが、茎の下が太くならないのはこのモドキのほうで、植えこまれいるのはこれが多いようです。

 カナダヤシ(ワシントンヤシ カルフォニアパーム)
葉は掌状、幹は白っぽくすっきりし、高く 街路に植えられている。

 フェニックス(カナリーヤシ) ナツメヤシ属
南国情緒豊か。葉は羽状。街路に植えられる。

 ソテツ 蘇鉄

裸子植物ソテツ科 雌雄別株 ほとんど分岐しないで根元から子がでる。
葉は羽状。長年かけて大きく育つ
毎年古い葉を刈り取つて新しい葉を楽しむと、幹がスッキリきれいに見える


• ナンテン 南天
メギ科ナンテン属
難転で正月などの縁起物。枝の先に紅い実を総状につける。葉が小さく複葉で常緑。 
 ヒイラギ 柊
モクセイ科ヒイラギ属 
葉がギザギザ。
古語で痛いとの意味の「柊ぐ」からの名前だそうです。
これのトゲとイワシの匂いを鬼が嫌うので春分に使うようです。
 ヒイラギナンテン
メギ科メギ属
春先に総状に黄色の花弁と萼片をつける、秋の実はブルーで可愛い。葉がヒイラギのようにトゲで触ると痛い。
 クリスマスヒイラギ(クリスマスホーリー、 西洋ヒイラギ)
モチノキ科モチノキ属
紅い実はキリストの血と見立てるらしいです。


• サワグルミ
谷筋など湿った所に自生する。千葉市動物公園の池周りに見事なのがみられる。長い花穂が垂れるのが見どころ。食べられない。
 オニグルミ
花穂はめだたないが、クルミが成る。

• マンリョウ 万両


低木で白い花後に紅い実は葉の下の方に下向きにいっぱいつく。重いから万両?サクラソウ科ヤブコウジ属 別名ヤブタチバナ

≪万、 千、 百、 十、 一両

 センリョウ
センリョウ科センリョウ属 別名クササンゴ
実は上部に上向きにつく。
軽いから千両

 カラタチバナ ヒャクリョウ 百両 サクラソウ科ヤブコウジ属

マンリョウより小さく実の数も少ない
江戸時代に園芸品種が人気化し、百両単位で取引されたから、とか。

 ヤブコウジ 藪に生える柑子(みかん類)ジュウリョウ 十両

更に低く、10cm程度。実は上向き。万葉集にはヤマタチバナの名で登場しているとのこと。品種改良され、明治時代にも投資の対象になったとか。

 アリドオシ イチリョウ 一両
葉の下に長いトゲがあり、アリをも通すから、とか。
アカネ科アリドオシ属

• アオキ 青木
雌雄別株
雄花と雌花を見比べるのも面白い。

• ヒペリカム・カリシナム(西洋キンシバイ、姫キンシバイ)

オトギリソウ科オトギリソウ属。矮性で根を横に広げるので庭のグランドカバーに使われる。6月に枝の先にのみ黄色の花をつけ、花弁は全開、雄蕊が長い。風車に見える。  庭に似て非なるものを見かける、以下のように。

 ヒペリカム・ヒデコート(大輪金糸梅)

枝が伸びる。雄蕊が短く、5束になり、めしべの先の5裂がよく見える。金糸梅の園芸種。最もきれいに見えるかも。

 金糸梅(ヒペリカム)

中国原産。比較的小ぶり。花付きが丸みを帯び、うつむきかげん。葉柄が平行に対生で、枝は紫色がかかり、若い枝は4稜。ヒペリカムとはオトギリソウ属のラテン語で聖像の上の意味だそうです。山歩きに行くとガイドでよく聞く話がある。オトギリソウ(弟切草)には薬効があり、その秘密を守るために兄が弟を切って、その血が葉についた(跡が葉に残った)と。

 ビョウヤナギ 未央柳(美容柳は当て字)

枝が長く伸び、分岐する。全体に大きく、雄蕊は花弁より長く、花はうわむき。葉が細いのでヤナギ。

• ムクゲ 槿、木槿(中国語でムーチン もくきん)

 もくきんが訛ったとの説がある。別名ハチス、アオイ科フヨウ属、中国原産。葉は緩く3裂。生垣に好まれ、真夏に花弁は5個で色んな花がある。1日花。めしべの花柱が長い。韓国の国花。

• ヤマグワ 山桑

 藪に広く自生する。切れ込みのあるものから、無いものと様々な形の葉をつける。異葉性というそうです。目立たない花後の実は赤色から黒色に変わる。食べられるが、口の周りが黒くならないように。カラスがついばむのをみたが、カラスには目立たないので気にならないだろう。カイコの飼料のクワは中国産のマグワの改良品で葉が厚いとのこと。

・ジンチョウゲ  沈丁花

和名で、花の香をジンコウ(沈香)とチョウジ(丁子)とみなした。花弁に見えるのはガクで、外側が紫色、内側が白色。シロバナジンチョウゲもある。雌雄別株で、見かけるのは殆ど雄株で種ができず、挿し木で簡単に増やせる。

・ヤツデ 八手

葉が掌状で7-9裂。茎の先に白花を沢山つける。ウコギ科ヤツデ属。果実は翌年に黒くなる。

タイトルとURLをコピーしました